ペットロスについて

ペット霊園の芝生広場

ペットを亡くした悲しみを乗り越えて

ペットロスとは、誰にでも起こりうる症状です。

家族や恋人を亡くしたり、愛する人を失恋や死別などで別れたり失ったときには、悲しみや悔いに打ちひしがれる事があります。ペットに対しても同様な感情を持ってしまいます。

共に暮らしたペットは家族です。その家族のペットを失ったのですからごく自然な反応です。
ペットロスとはどういう症状なのかを知り、重症にならないよう乗り越えなければなりません。

ペットロスの症状は、精神的、身体的にさまざまな変化が起こることがあります。

精神的には、
不安、集中できない、落ち着かない、悲観的、罪悪感を持つ、孤独感が強くなる、パニックに陥る、死んだペットの姿が見えるなど。

身体的には、
すぐに涙が出る、食欲不振・過食、不眠、下痢・便秘、吐き気、腹痛、頭痛、頭が重い感じ、肩こり、しびれ、めまい、難聴、全身倦怠感、やる気がおきない、じんましんなどの症状。

これらの症状は時間が経つにつれ、次第に軽くなりますが、症状が長く続いたり、症状が重くなっていったら、病院で診てもらったり、カウンセラーに相談しましょう。

ペットロスから立ち直る

ペットとの別れや死に対して、
否定 ⇒ 交渉 ⇒ 怒り ⇒ 受容 ⇒ 解決 の段階をふむといわれています。

【否定】
ペットロス、ペットが死んだとき、現実を否定する思いや言葉がわき上がってきます。これは、精神的なショックから逃れようとして起こる自己防衛本能です。この状態から抜け出すには時間が必要で、その長さは人によって様々です。長い場合では数日かかることもあるそうです。
何ヶ月もかかることはありませんが、現実を直視するにはそれなりの時間が必要なのです。


【交渉】
飼い主がペットの置かれた現実が回避されたり、自身の望む状態になることを願う時期です。「神様、どうかこの子を生き返らせてください」交渉の相手は神様やペット自身であることが多いです。


【怒り】
ペットが死んだのは誰かのせいなのだと思い込む段階です。怒りの矛先は、獣医師であったり、家族であったり、自分自身であったりします。「自分が綱をはずしたから車にひかれてしまった」「もっと早く病院に連れていけば助かったのに」など、自己に対する怒りは後悔となり自責の念を抱くことがあります。


【受容】
怒りがおさまった後に、ペットの死やペットとの別れという事実を理解し、受けとめられるようになります。しかし、現実を受けとめたからといって、悲しみや苦しみが消えるわけではなく、喪失感は埋まらず、より一層深い悲しみを味わう事があります。
ただ、その悲しみや苦しみは一生つづくわけではありません。少しずつ薄らいでいきます。精神科医によると、立ち直るには 約10か月間かかるのが平均的だといいます。


【解決】
ペットロスの悲しみが薄らいで立ち直るのが「解決」です。でも、ペットのことを忘れ去るという意味ではありません。ペットとの暮らしをいい思い出にして心身の健康を取り戻し、前向きな生活を送れるようになることです。

中には、普通の生活をすることがペットに悪いのではないかと罪悪感を抱く人もいますが、そのように思う事はありません。いつか悲しみは薄らぎ、また新しいペットと暮らしたいと思えるのが「解決」だからです。

ペットの死を経験した人の中には「死ぬのを見るとかわいそうだから二度と飼いたくない」と言われる方もいますが、ペットの寿命を否定するのではなく、短くてもペットがくれた素晴らしい思い出や暮らしに感謝し、ペットの死を受け入れたいものです。

また、新たなペットとの出会いもあるかもしれません。